記事詳細 Details of report

連歌を伝える地域(九州の福岡・太宰府・京築と黒田如水)

2013年08月19日

■連歌を伝える地域(九州の福岡・太宰府・京築と黒田如水)

○場所 福岡県太宰府市(太宰府天満宮・太宰府天満宮宝物殿・如水の井戸)

○地名「福岡」の史料上の初見は、黒田如水が慶長七年の正月に親族で集って詠んだ連歌の中の一句にみえる「ふく岡」。『夢想之連歌』の中の句で「松むめ(梅)や 末ながかれと みどりたつ 、山よりつづく さとはふく岡」(慶長七年〔1602年〕)。繁栄を願った句。松や梅がいつまでも緑でありますように、山から続いている福岡の地もそうでありますように・・・と。地名「福岡」は、祖父の故地・備前福岡〔現・岡山県瀬戸内市〕がルーツらしい。

○太宰府天満宮境内で行われていた展示会『天神様と連歌』を先日見学。連歌関連史料が約50点公開されていた。過去の史料のみでなく、今復興しつつある各地の連歌の写真や映像『よみがえる連歌』〔太宰府天満宮文化研究所〕(11分35秒)などがあった。室町時代から連歌を伝える京築地域の『今井祇園祭の車上連歌』『ふくおか県民文化祭での学生座』の写真パネルなど、ゆかりの地の展示もあり、未来志向の展示となっていた。福岡県の地名のルーツを伝えている史料が、黒田如水ゆかりの『連歌』だったと知る貴重な機会となった。

○連歌は「五七五」の句と「七七」の句を交互に詠み連ねる詩歌。昔の古語・みやびな言葉を用いる。複数の人が集って句を出し合って関連する風景や春夏秋冬などを想像し共同でつむいでゆく文芸。
○例えば、自分が出した句に次はどんな句がつながってゆくのか。「五七五」と「七七」を用いた言葉の連想ゲーム的側面があるのが面白いのだとか。参加者から意外な句が出て、「おっ!」と思わせる新たな風景や物語の場面が、次々と展開してゆくところがポイントらしい。
○「連歌」は、今でいうと、「ツイッター」に似ているのかもしれない。

○写真1(太宰府天満宮宝物殿※天満宮の手水舎の近く。) 写真2(「如水の井戸」と「如水社」※宝物殿の横。晩年、太宰府天満宮の境内に、黒田如水が草庵を建て、二年間隠棲の際使用していた井戸。如水は50代頃連歌への感心を深めていたという。連歌師の信仰を集めていた太宰府の地は、魅力的なところだった。)  写真3(「連歌屋」交差点※天満宮の西側。連歌が行われていた場所。地名が残っている。)  写真4(太宰府天満宮※学問の神様、連歌の神様、和歌の神様として知られる太宰府天満宮の御祭神・菅原道真公。古くより、連歌や和歌をたしなむ人は、一度は行ってみたいという場所だった)〔2013年8月17日探訪〕

この記事に拍手!

2610pt

他の投稿記事
ペンネーム
ひろにい
他の投稿記事

福岡京築・農産物の風景(福岡県産品種のイチジク「とよみつひめ」〔令和2年秋〕)

福岡京築・農産物の風景〔いちじくの誘引(令和2年5月)〕

福岡京築・農産物の風景(いちじく〔令和2年春〕)