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郷土の山027(雁股山の西峰〔雁股城跡〕)

2019年07月17日

◼場所:雁股山(かりまたやま)の西峰〔雁股城跡〕/福岡県築上郡上毛町西友枝、豊前市、大分県中津市耶馬溪町〔旧豊前国上毛郡、下毛郡の境に位置する山〕

◼上毛町(こうげまち)の友枝川流域、県道109号線「福土吉富線」をさかのぼり、雁股峠あたりから、九州自然歩道を歩き、雁股城跡を探訪した際の写真。

◼県境、郡境、市町境に位置する山城跡。九州自然歩道沿線にあり、城跡としては、京築地域で、最も高い場所に立地。

西峰は標高800メートル前後。なお、東峰は、標高807.1メートル。東峰に三角点あり。

◼山名は、弓矢の先端、矢じりのかたち「雁股」に似た、山頂部が二つに分かれた山容から。東峰と西峰の双耳峰が由来。城跡は西峰にあります。(写真1、北側から。豊前市下河内、大きな椅子より。椅子の正面、写真中央が雁股山。写真右側は経読岳。)

◼戦国時代、天正年間、豊前国人一揆をはじめ、城井氏(宇都宮氏)、野仲氏、友枝氏などと、豊臣方・黒田軍と、悲哀な戦いの歴史があった古戦場。

雁股城跡は、旧豊前国下毛郡の有力者、野仲氏の拠点「長岩城跡」(現在、大分県中津市耶馬溪町に所在する。長大な石垣、石塁がよく残る山城跡。県指定史跡。)の出城とされ、上毛郡の友枝氏や、下毛郡の野仲氏などが雁股城の城主だったと伝えられています。

◼山城の遺構は、苔むした安山岩の石垣(写真2。長岩城跡の石塁に類似した構造。「鉄平石」といわれる平らな板状の安山岩を積み上げ構築。斜面に積まれた「登り石垣」などが特徴で見所となっています。)、段々の曲輪、堀切などが分布。

◼上毛町の古戦場、観音原合戦、水攻めの伝承など、哀しい歴史が伝えられている地域。古文書や関連文献などを読んでから、急峻な山城跡を訪れると、敗者側の立場が伝わってくるかも(写真3、雁股城跡の説明板。写真4、雁股山の西峰山頂)
〔2019.07.15の景観〕

◼参考文献:アクロス福岡文化誌編纂委員会編『アクロス福岡文化誌7福岡県の名城』海鳥社2013年発行、大平村誌編集委員会編『大平村誌』大平村1986年発行、豊前市史編纂委員会編『豊前市史(上巻)』豊前市1991年発行、廣崎篤夫『福岡県の城』海鳥社1995年発行、尾座本雅光『ふるさと豊前路』八屋印刷2006年発行、福岡山の会編『福岡県の山歩き』〔新装改訂版〕海鳥社2016年発行

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