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郷土の山024(犬ヶ岳〔甕ノ尾・三ノ岳〕)

2019年05月28日

■場所:犬ヶ岳〔甕ノ尾・三ノ岳〕/福岡県豊前市求菩提、大分県中津市耶馬溪町
〔旧豊前国上毛郡、下毛郡の境に位置する山〕

■山岳信仰の歴史ある山。霊峰・求菩提山の「南の四至(しし)」。【(しいし)とも】。求菩提山周辺をめぐる、峰入りのルートでもあり、標高1130.8メートル。九州百名山の一座。京築地域の最高峰。

■山名は、江戸時代の古文書『求菩提山縁起』(享保12年[1727年]に書かれた古文書)には「威奴嶽」とも表記され、伝承として、獣が住み恐れられたとか、八匹の鬼がいて、村人を困らせていたところを、権現様が退治し、鬼の霊を甕に封じ弔ったともいわれます。山頂の「甕ノ尾の辻(甕ノ尾)」の由来なのだとか。

また、甕の破片が明治時代に出土したことがあるとされ、山伏さんが、平安時代頃に埋納した経筒に由来する経塚が関連した地名とも。

■地質は、火山活動に由来する溶岩や火山噴出物などからなる台地が風化侵食され形成された山。

大きく四枚の溶岩の層が、火砕流に由来する角礫凝灰岩をはさみつつ、積み重なっているとされます。

上部は新生代第三紀頃の安山岩が主な山体。山麓は北坂本累層、さらに下の基盤は、花崗岩。

犬ヶ岳の山の上部は、英彦山と同様な、新生代第三紀頃の豊肥火山活動に由来する地質。

■写真1(犬ヶ岳山頂[標高1130.8メートル]。標識と避難所を備えた展望台。豊前市発行の「求菩提山・犬ヶ岳山岳マップ」と。)

■写真2(九州自然歩道の看板。山頂から東へ下ったあたりのもの)

■写真3(シャクナゲの看板。犬ヶ岳~笈吊峠の間あたり。県境稜線は、ブナ林や天然記念物のツクシシャクナゲなど貴重な植物が分布)

■写真4(笈吊岩[おいづるいわ]の鎖場。笈吊峠の西側、切り立った安山岩が展開し、注意を要するルート)
〔2019.05.25の景観〕

■参考文献:福岡県地学のガイド編集委員会『福岡県地学のガイド』(地学のガイドシリーズ26)コロナ社2004年発行、『分県登山ガイド39福岡県の山』山と渓谷社2016年発行、朝日新聞西部本社編『福岡県の自然100選』葦書房1985年発行、

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