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郷土の山001(飯岳山[大坂山])

2018年05月04日

◼場所:福岡県京都郡みやこ町犀川大坂、勝山松田、田川郡香春町

◼地域の電波の要となるアンテナ塔が並び立つ飯岳山の標高は、573メートル。登山道は九州自然歩道沿線にあり、北に香春岳、福智山、平尾台など、東に京都平野、西に筑豊盆地や宝満山や三郡山など、そして、南に英彦山、古処山などを望める絶景ポイント。

◼地質は、上部に周防変成岩、中腹や麓に地下のマグマの固まった花崗岩が貫入して隆起した地域。長い年月を経て風化して、山の形がご飯を盛ったようなシルエットとなっている。

◼瀬戸内の海路から、「山立て」(船上で自分の船の位置を確認する方法)の際、目印とされた山でもあり、また、京都平野周辺地域の天候を知る目印とされる山でもあり、この山に曇がかかると雨になる(山に曇がかかりだすと、これから降水確率が高くなってくる)。と古くより古老から聞かされたりした。

◼地名「おおさか」は、古代から主要道の峠道であったことを伝える地名。みやこ町犀川大坂地区には、奈良時代、藤原広嗣が地域巡視されたときの故事に由来するとされる「三杯湯」伝承が残る。また、西山麓の香春町では、国道322号線バイパスルートあたりに奈良時代の官衙的掘立柱建物跡が確認された「浦松遺跡」など交通の要衝であったことを物語る遺構があるなど大宰府と筑豊と京築との古代交通路を知る上で重要な地域。

⚪写真1(飯岳山山頂から西へやや下った、「薬師の頭」[やくしのかしら]より望む北側景観。左に香春岳、奥に福智山、右に平尾台の龍ヶ鼻)、写真2(薬師の頭より望む景観。平尾台や京都平野)、写真3(九州自然歩道の看板[大坂地区登山口])、写真4(飯岳山[大坂山]遠景@みやこ町の今川付近より)

⚪参考文献:『海路第13号古代官道と道の文化』海鳥社2017年発行、福岡山の会編『福岡県の山歩き』(新装改訂版)海鳥社2018年発行、『犀川町誌』1995年発行、『行橋市史上中下』2004~2006年発行など

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