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小宮豊隆資料による、「漱石コレクション」イベント

2017年01月31日

みやこ町歴史文化カレッジ講座で、みやこ町出身の小宮豊隆と夏目漱石のかかわりをテーマに、
町内の歴史民俗博物館で講演会が開催されました。

第1部は「漱石が愛した音楽」というテーマで、みやこ町出身のヴァイオリニスト山中恵理子さんが
バッハの4つの作品と滝廉太郎の荒城の月を演奏しました。
参加者は目の前で奏でる生のヴァイオリンの演奏に感動し、惜しみない拍手を送りました。

演奏前の解説で山中恵理子さんは、西洋音楽のクラシックは太陽の光に幸せや美を感じ取る文化、
日本の美学は無の世界で、何もない静けさが伝統文化。

漱石が留学先のイギリスで、無と静けさを感じた場所は石造りの教会ではないかと思う。
バッハは教会音楽なので、無の中にある作品。

静かさの中で耳を澄ませ、日本の禅の世界を想いながらバッハを聞いてほしいと話しました。


第2部は北九州市立文学館学芸員:中西由紀子さんが「漱石・小宮・寅彦」と題した
講演を行いました。

中西さんは小説「三四郎」にふれて、小宮豊隆が「三四郎」のモデルとした根拠は、
主人公の小川三四郎が福岡県京都郡から上京したという設定で、小宮豊隆の故郷のみやこ町と重なること。

小説の中で、三四郎が名古屋で同宿した女の人と別れるとき、
「あなたはよっぽど度胸のない方ですね」と言われたところが印象的。

三四郎は東大の池の端で見かけた美禰子にあこがれて恋心を持つ。
しかし美禰子は無意識の偽善者で、思わせぶりの行動をする人。

謎めいた美禰子を登場させて、うぶで真面目で真っ白な三四郎を浮き立たせ、
大都会の中でモノや人に触れていろいろなことを吸収していく姿を新鮮に描いている。

漱石は門下生の中で、馬鹿正直で自分をさらけ出して見せてくれる小宮豊隆を可愛がった。
中西さんは、正直で純粋で技巧がない小宮豊隆が、漱石から一番愛された弟子であったと
話しました。

撮影日:2017.1.29

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